自家発電設備の騒音調査と対策の納入事例

中部地区某社の工場内に新設された自家発電設備において、敷地境界での騒音レベルが規制値を上回っていたため、その原因の調査と対策案の立案を行いました。

騒音調査、測定

一般に騒音源となり得る機器周辺などを中心に、実際の現場の騒音調査と測定を行いました。

排気塔出口

排気塔出口は地上20m以上と高い位置にあり、工場敷地内の建物などの遮蔽効果は余り期待できません。このため、騒音源そのものへの対策が必要と考えられました。

線音源となっている蒸気配管(制御弁)

機器の配置図を参考に工場の敷地内を移動しながら、騒音源を探索しました。その結果、蒸気制御弁の下流側配管の透過音が目立っていました。

蒸気配管は、「配管の長さが長い場合」や「敷地境界までの距離が小さい場合」は線音源となり距離減衰が小さくなってしまうことがあります。

ファンやポンプ、コンプレッサー等

地上にある複数のファンやコンプレッサー等については、台数が多いため個々の機器への対策(それぞれに防音カバーを設置したり、ファン本体に防音ラギングを施工したりする対策)は困難で、経済的でないと判断しました。

放蒸弁用消音器

放蒸弁出口は放蒸用消音器で対策済みのため、敷地境界への影響は大きくないと分かりました。

本消音器は、プラント新設時に弊社で納入した蒸気用のBOC型サイレンサーです。

騒音対策実施のプラント

こうした調査測定の結果に基づいて以下の騒音対策をご提案し、対策施工後は規制値を満足することが出来ました。

  • 排気塔出口:排気消音器(弊社で製作、納入)
  • 蒸気配管:防音ラギング
  • ファン等の機器:防音壁