気液二相流フラッシュ蒸気放出サイレンサーの納入事例

九州地区 某民間電力会社の地熱発電所において、フラッシュ蒸気を煙突から大気に開放するときの騒音対策用として、気液二相流フラッシュ蒸気放出サイレンサーを納入しました。当発電所は住宅地に隣接しており騒音規制値が厳しい中、サイレンサー設置により低騒音化を実現し、お客様にご満足頂きました。

気液二相流フラッシュ蒸気放出サイレンサーの全体写真
気液二相流フラッシュ蒸気放出サイレンサーの全体写真
  • 型式:BOC-1200NDF
  • 対象機器:スチーム大気放出弁
  • 流体:飽和蒸気(熱水除去後)
  • 温度:約141℃
  • 圧力:0.34MPaA
  • 流量:30t/h
  • 音響仕様値:出口1m点にて75dB(A)以下
  • 数量:1基
気液二相流フラッシュ蒸気放出サイレンサーが設置された放蒸弁を含む蒸気ライン
気液二相流フラッシュ蒸気放出サイレンサーが設置された放蒸弁を含む蒸気ライン

サイレンサー設置後の騒音測定では、出口1m点での騒音レベルが72dB(A)程度となり、仕様値75dB(A)以下を満足しました。今回は発電プラントに新設する蒸気ラインのため、サイレンサー出口からの蒸気放出音が敷地境界での騒音レベルに影響を与えないレベル(今回は75dB(A)以下)がお客様の要求仕様でした。

気液二相流フラッシュ蒸気放出サイレンサーが設置された蒸気ラインの拡大写真
気液二相流フラッシュ蒸気放出サイレンサーが設置された蒸気ラインの拡大写真

このサイレンサーは、高温・高圧流体対策用の入口ノズル部と本体吸音部、および消音フード部の3ブロックから構成されています。今回の蒸気ラインの主たる騒音源は放蒸弁の蒸気放出時の騒音であり、その騒音の特徴に合わせた吸音構造の組み合わせとしました。

気液二相流フラッシュ蒸気放出サイレンサーの入口・出口ノズルが汽水分離機構のある本体入口部に接続されている写真
気液二相流フラッシュ蒸気放出サイレンサーの入口・出口ノズルが汽水分離機構のある本体入口部に接続されている写真

サイレンサー下部の入口ノズルは蒸気と熱水の二系統の流入用、出口ノズルは熱水およびドレンの二系統の流出用です。

温泉蒸気は水分が多いので、そのまま大気に放出しようとすると煙突の出口から大量のミストが放出され、周囲が水浸しになってしまいます。またサイレンサー本体内部で水浸しとなった吸音材では、消音の効果も低くなってしまいます。そこで今回は、本体入口部に水分を除去するデミスター機構(汽水分離)を組み込み、ミスト量の低減と高い消音効果を実現しました。

気液二相流フラッシュ蒸気放出サイレンサーの出口フードからミストを含む蒸気が放出されている写真
気液二相流フラッシュ蒸気放出サイレンサーの出口フードからミストを含む蒸気が放出されている写真

昨今、納入事例が増えているフジイサウンドテクノの地熱発電所向けサイレンサー。高湿度の温泉水蒸気に対し、高い消音性能を維持しながら汽水分離の更なる性能向上を図るなど、今後もお客様のご要望にお応えする製品開発に取り組んで参ります。