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ベントスタック用サイレンサエレメントの納入事例
関西地区某社 発電設備向けに、ベントスタック用の煙突(放散塔)に内蔵するサイレンサエレメント(消音エレメント)を設計し、製作・納入しました。本サイレンサは、緊急時などに流体を大気に放出するベントスタックの騒音を低減します。
サイレンサエレメントの仕様
- 型式:BC-900
- 対象機器:ベントスタック
- 流体:天然ガス
- 減音量:30dB(A)
サイレンサエレメントの構造と材質
本サイレンサは入出口のレジューサー部と吸音部で構成されています。
吸音部は「吸音セル型」などと呼ばれるレンコンを輪切りにしたような形状です。
材質は全てステンレス(SUS304)。外板(外筒)のほか、吸音材の材質もステンレス(SUSウール)としました。
今回のエレメント「外板」は耐久性を踏まえてステンレスとしましたが、もちろんSS400での製作も可能です。またエレメントの「吸音材」にはグラスウールやロックウールを用いる場合もあります。
サイレンサエレメントは「両端のフランジ」で固定する
サイレンサエレメントの両端はt9.0の板フランジになっており、煙突内部に溶接で固定されます。
本サイレンサのように消音エレメントとして納入する事例には、煙突(放散塔)用の消音器の他、高圧ガスの圧力配管に用いる消音器などがあります。
サイレンサ溶接部の検査は非破壊検査を実施
外板の溶接部の検査は、JIS Z 2345「浸透探傷試験方法及び欠陥指示模様の等級分類」に従って浸透探傷試験を行いました。
また判定は、JIS B 8265「圧力容器の構造 一般事項」の「8.3.d)3)判定基準」に従って行い、有害な溶接の欠陥が無いことを確認しました。